フェルマーの小定理にまつわる実験数学
フェルマーの小定理の知名度はフェルマーの最終定理ほど知られてはいませんが、利用価値は逆
にはるかに高いです。
またある解説サイトによりますと、数学オリンピックでの出題傾向では最も高いそうです。
●フェルマーの小定理
このような≡とmodを使った式を合同式といいます。
あらゆる学問の初めは分類からスタートするように思いますが、合同式は整数の分
類に関する最も重要な式と考えられます。
●この式の意味
●サンプル例を使って、フェルマーの小定理の確認
カルキングのmod関数を利用して、確認します。
の時
の時
の時
の時
●フェルマーの小定理をより深く理解するための実験
実験1
代入定義
以下の内包的集合定義の式を計算すると、確かにすべて例外なく1になります。
実験2
aとpが互いに素な数ではない時の計算
何と例外なく0になります。もちろんこれは証明できます。
実験3
この計算結果は、証明に結び付く驚くべき事実が分かります。
代入定義
代入定義
計算
関数定義
右の表のデータの色付きの
データは縦方向に見てください。
底のデータは0になっています。
データは縦方向に見ていくと
データの繰り返しパターンが
見られます。
は1,2,3,4のデータが繰り返さ
れています。
実は合同式の性質から次のこと
がわかります、
分かります。
6≡1
7≡2
8≡3
9≡4
が成り立ちます。この証明は最後の箇所をご覧ください。
以上でフェルマーの小定理が得られました。
補足
●帰納法による以下の式の証明
の時は自明です。
★1≦k≦p-1
この範囲ではpはkでは割り切れません。
したがって
は必ず整数になります。
帰納法の仮定により
従って
以上