正二十面体
 正二十面体は、3D空間の中で、x-y平面(z=0:紺)と、y-z平面(x=0:茶)、及び、z-x平面(y=0:黄緑)に、合
同な形状の長方形を準備し、その 12個の頂点を組み合わせて得られる正三角形 20枚から構成されます。
c, d は定数。
pfrm0001.png
 頂点間の距離の関係は、
(1)=(2) より、
となり、
c/d ≧ より、
である。
とすれば、
となる。(これは、黄金分割比です)
c, d は、F8 で、代入定義
 原点から、1つの頂点までの距離は、
となる。
 ここで、媒介変数タイプの、折れ線グラフを描く準備をします。要するに、3D-グラフ データ型[X-Y-Z軸]
の作業への入口です。先ずは、平面展開グラフです。12個の頂点の相関関係を、下図のようなネットワーク
で把握します。カルキングの、作図モードをONにして、12個の頂点を先に書き、スナップを効かした状態で
、各点を直線で結びました。
pfrm0002.png
 データ型グラフでは、12個の頂点を、順次、一筆書きでなぞります。
このグラフは、ネットワークの中を、どのような順番でも構いません。全
部の線をつなぐことが必要です。同じ経路を複数回通ることは、構いま
せん。作業としては、筆順を間違いなく並べ、各々の頂点の座標を、
正確に記述する表(又は、配列)を作成します。
 この作業では、表を作るのがいいと思います。先ずは、一筆書き順を
、頂点の名前で並べます。(pを省略)
1-2-3-1-8-6-1-7-6-11-12-6-8-2-4-8-12-4-12-10-4-9-10-9-2-
3-9-5-3-7-5-7-11-5-10-11
 一筆書きに使う頂点を、表 Sheet2 の p 欄へ、順番を間違えないように、抜け落ちがないように、並べます
。チェックが済んだら、各点の、x-y-z 座標を、Sheet1 の通りになるように、入れて、表を完成させます。この
作業は、極めて間違いやすい作業です。(d=1 として記入、c は、上記の代入定義が生きている。)
 グラフを描くためには、表の項目行(1行目)と、頂点名列(1列目)以外の部分を、ドラッグして、選択状態に
します。実行 3D-グラフ データ型[X-Y-Z軸] と指示すると、グラフが作れます。大半の作業は、3Dのリニ
アタイプと同様です。
 最初のグラフは、筆者のチェック用に、頂点番号を追記したものです。フレームのスタイルを、ワイヤフレー
ム1 にすれば、各々の頂点の位置を追跡するのに便利です。
gr0001.png
p7
p6
p11
p1
p3
p8
p5
p12
p2
p10
p9
p4
gr0002.png
obj0001.png
obj0002.png
上の3つは、座標枠無しと、ペイントへ取り込んで色付けしたものです。
gr0003.png
gr0004.png
gr0005.png
 この正多角形のワイヤフレームをグラフで作成する方法は、頂点の座標を得ることができれば、作図は簡
単だと思われがちですが、全部の頂点の名前付けから、表の記入に到るまでの作業は、綿密な設計図を基
に作業を進めても、尚、間違い探しにかなりの苦労があります。
 例えば、この正二十面体ができた状態から、サッカーボール型は、理屈の上では簡単です。が、しっかりと
した設計をし、更に、時間的なゆとりが必要です。後続の作業で、既に完成済みです。作業には、かなりの
集中力が必要でした。